十六両連結の猫電車の発想は夫の趣味のNゲージ模型からである。
幼少の頃から電車が好きで、石鹸の箱を並べては「チンチン、ゴー」と遊んで
いた。と、今は亡き舅から聞いた。
優しい心根の長男の嫁は、婚約中にNゲージの電車を一両プレゼントして、
未来の舅のこころをメロメロにした。
婚約中に嫁の父親も、七両連結電車をプレゼントしてくれた。
後に長男もNゲージ電車につけるミニビデオカメラをプレゼントしてくれた。
電車キチの夫は、ますます意気軒昂、カタログを取り寄せては、線路やもろも
ろの部品を買い込んで病膏盲(やまいこうもう)の感である。
さて、数年前からカメラを始めた私は、子猫をNゲージ電車に配して撮った
らと、構想はできているが、モデルの子猫がいけない。
愛らしい子猫を親の目を盗んで連れ出すのだが、鳴き叫んでカメラどこらでな
い。今だに夢は実現せず。
<お猿のチンチン電車>ならぬ、<猫のニャンニャン電車>にして、せめて
ホームページの紙面を走らせたわけである。
完了 (平成11年4月8日までの実話)
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