15 キルトのおくるみ

桃太郎、君のママは君が生れたら包むキルトを作っていると、電話で聞きました。
はずんだママの声から、ママはお腹の君のことを想いながら、ひと針ひと針運んでいるこ
とがわかって、私も幸せな気持ちに充たされました。
私も君の父を迎えるときは、張り切って産着からおくるみまでつくりました。今と違って
衣類も店頭に豊富でなかったし、ミシンが日常生活に深く入っていましたから。
おくるみは鈎針で編みました。母親になる喜びで赤ちゃんを待っていた時の感動を少しず
つよみがえってきました。

                             1999・12・11記

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