2006.05.10 鳥をさがす | |
川沿いを歩き始めてすぐに、眼下の川面から鴨がバタバタ飛び立った。 わたしの足音に反応した動きだったので、気がとがめた。 この川にいるカルガモたちは、それほど神経質には人間の行動に反応しないはずなのに。 十数歩も歩いたろうか、ひと飛びして水面に落ち着いたはずの鴨は、 私の足音に反応して今度は反対の私の歩いて来た方向にバタバタ飛び去った。 散歩のしょっぱなから足音で鴨を脅かしてしまったことに、気がとがめた。 いままでの散歩中には何十羽というほどの鴨をながめてきたのに、今朝のような のは初めての経験だった。かわいそうに、余程警戒心をきわだたせてしまう経験 をしたのであろう。 そうだ、今朝の散歩は川にいる鳥だけに的を絞って観察をすることにしょう! テーマ決定! ちょっと歩いたら一羽のカワセミがいた。 たまさかにしか見られないカワセミにお目にかかるとは、今朝の散歩は最高のときめき。 ポケットからデジカメを取り出して川の柵に停まっているカワセミ にピントを合わせているまに逃げられる。たいていカワセミは餌の小魚を狙って 水面すれすれの低空飛行をくりかえすのであるが、今日のカワセミは違っていた。 桜並木のなかにまぎれてしまった。 驚かさないように歩調を変えないで歩いた。 カワセミという小鳥は尻尾のない短躯ながら宝石のように美しい。 翡翠はカワセミの異称であることには深く頷いてしまう。さながら、飛ぶ宝石の ような小鳥である。短い散歩でカワセミに出会うことは、財布を拾うよりも 素晴らしいことである。 しばらく歩いてカラスの水飲みを目撃。さらに鳩も川岸でうがいをしていた。 それから、ゆったり流れに身をまかせている、つがいの鴨を見かける。 今朝は川の鳥だけを観察するつもりだったのに、空を飛ぶ鳥が目に入った。 その鳥は川の向かい岸の高い木立の中の一本に止まった。見ると近くに巣がある。 まだ葉が繁る前の木立は巣が丸見えなのだ。 「あっ、あの鳥に違いない!」 昨年のことであったが、そぼふる雨の中で飛んでいる雀を斜めから襲った鳥がいた。 ちょうど、このあたりだった。 近くに人家のあるこのあたりで猛禽類に襲われた雀を見て少なからず 驚愕した記憶がよみがえった。トビかもしれない。 (左上部に一羽の鳥。右のは巣かな?) |
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