39 妹へ。N子さんから電話あり

妹へ。

今しがた、N子さんから電話がありました。夕食後のくつろいでいる時間帯でした。
27日に私が付添って受けた母の診断と処方について弟と深く話合ったようです。
弟は薬剤についてはプロです。すぐに、すべてを察して今後の方策を立てたようです。
私が滞在した五日間はすべて弟宅でご馳走になりました。二人とは腹蔵のない意見を交わしました。
例によって弟は母とは距離をおいてくらしていました。
母は母で夜に亡霊達が暴れ回る恐怖を娘の私にだけ打ち明けてくれました。
N子さんも、難しい母のあつかいにお手上げの状態のようでした。
数週間前に、老人会からの通告で驚いて、私に検診の付添いを依頼してきたのです。
その報告は家族には信じられない内容でしたが、役所を通しての公式文書にもなっていたから、
母の症状は家族の認識前に外で明るみに出ていました。

冒頭に戻りますが、これからは老母をいたわることを第一にするから心配しないでということでした。
私たちを懸命に育ててくれたあの母は、老い果ててしまいました。
今こそ、息子と母親は和解の道を少しずつ歩み寄ることができるのではと明かりが灯った感じです。
今後の通院は弟が付添うと言ってくれました。

    (2010.01.30)


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