25 トルコ旅行記 (その1)
“イスタンブールに着くまでが大変”
[これは3日前に書き始めたのですが、いろいろ予定外のことが起きて中断し、いま
ようやくラルフの昼寝の合間を使って書き続けているところです。」
8月31日、カナダ航空で夜8時にバンクーバーをたった。 9時間半の飛行でロン
ドンに着いた。 バンクーバーの時間だと朝の5時半なのに、時差の関係でロンドン
時間は午後1時半。 着陸前に朝食兼昼食が機内食としてでました。ロンドン、ヒー
スロー空港での待ち合わせ時間は4時間ほど。夕食はイスタンブール行きの英国航空
の機内食がちようど都合が良いと計算した。 というのもイギリスはヨーロッパ共同
体のメンバーなのに英国ポンドが通貨で、ユーロ通貨がつかえない。不便なだけでは
なく、物価がものすごく高い。財布を開ける必要は無いとまずは一安心。 ヒース
ロー航空はヨーロッパの航空通路の中心地のひとつで、長い時間待ち合わせの時間を
すごす旅客が沢山いる。昼寝用の長椅子もあります。ラルフがモデルとして横になっ
ている写真を送ります。
英国航空は私たちのお気に入りのエアーラインですが、2週間前に労働問題がありま
した。機内食をあつかう会社の組合員が問題を起こし、陸上荷物担当の組合員がそれ
を支持して突発ストライキをはじめ、乗客荷物が置き去りにされました。 その
ニュースをカナダでしっていた私たちは用心のため、すべて荷物は手持ちにして”準
備万端”と安心したものです。3週間半の必需品をすべて手荷物にパックするのは多
少工夫が要りましたが。
さて4時間ほど昼寝やおしゃべりで時間をつぶした後、予定通りイスタンブール行き
BR680便に乗り、所定の席を見つけ、あとは夕食を待つだけと、のんびりと英国
新聞を開いた。 なんと目の前の記事の見出しが”英国航空、機内食係りがストライ
キ”。 2週間前の労働争議が蒸し返したらしい。よりによって、この私たちの搭乗
日に!!。おずおずと隣の席にすわっている乗客に聞くと、地元の人間は搭乗前から
機内食は出ないことをしっており、そのかわりに航空会社から食事券をもらって、
ヒースロー空港内のレストランで食事をしてきたとのこと。我らカナダからのオノボ
リサン(?)はまったくの無知だったのです。おそるおそるスチュワーデスに質問す
ると、まったくその通り。機内では水、コーヒーと紅茶がでるだけ。No meal, no
wine, no brandy, no Irish cream!!! でもお腹をすかした二人のオノボリサンを可
哀そうに思って、親切なスチュワーデスは前便で残ったクッキーと茶菓子を他の乗客
に内緒でもってきてくれました。
イスタンブールに到着したのは夜11時15分。臨時ビザの窓口には長い行列。トルコは
ビザの規則がちょくちょく変更するらしく、旅行ガイドブックには”当地に着いたと
きに調べるように”とある。 昨年一日だけクサダシという有名な観光地にクルーズ
でついたときには一人$50払わなければならないかもしれないといわれていたのにも
かかわらず、無料だった。今回もそのグッドラックをねがっていたのに、残念ながら
一人$65の料金だという。思わぬ出費であった。 ビザさえもらえばあとは通関は簡
単。若い公務員が夜勤でパスポートを調べている。ラルフの生年が1918年とあるのを
見て信じられないようで、なんども顔を見直している。ニコニコしながら同僚のそで
をひいて”見ろ、見ろ、すごい年寄りがいるぞ”と注意をうながしている。 これは
親切にしてもらえるかもしれないと期待し、”タクシーはどこで見つかるかしら?”
と聞いたら、途端に二人の公務員は気が狂ったように腕を振り回し、”ゴー。ゴー。
ラン。ラン。”と大声で叫び、出口を示した。 そこではっと思い出した。イスタン
ブールでは夜中の12時にタクシー代が5割増しになるのである。あと2,3分しかな
い。そこでラルフと私は荷物を両手にかかえて走った、走った、、、、。 タクシー
運転手は英語を話せなかったが、深夜のハイウェイを突っ走って、無事私たちをホテ
ルに届けてくれた。 $30あげたらきちんと$5おつりをくれたのには感心した。
メーターは現地の通貨であるトルコリラで表示してあったのだが、きちんと換算して
おつりをくれたのである。 長い一日をしめくくる、また異国での第一夜として、疲
れてはいたものの、気持ちよい経験であった。
(2005.10.5(水)05:55PM)