22 バンクバーより:イカの学校?
“イカは食べるもの”と真っ先に考えるのは人間の哀しい限界です。
私もその一人なのですが、昨年12月にカリブ海を旅行したときに全く意外な経験をしました。泳ぎは苦手な私ですが、熱帯魚がみたくて、浅い海ではマスクをつけてシュノーケリングをします。
その時なんとイカが群れを組んで水中でただよっていたのです。
水面下2mほどのあたりに、小ぶりのモンゴイカが17匹ほど、それぞれ20cmほど間隔をおいて一列に横にならんでいました。
その丸みをおびた体が、ひれと足を小刻みに動かしながら同じ場所に漂っている様子は、あたかも楽譜の音符のようでした。
その様子がいかにも規律ただしく、小学生が体育の時間に一列に並び、足踏みをしながら先生の次の指示を待っているかのごとくでした。
めだかの学校ならずイカの学校でした。
とはいうものの、イカの塩辛の作り方、よだれをたらしながら読みました。
バンクーバーでは新鮮なイカが手に入らないので、弘前に帰ったときに作ってください。
さて、これがイスタンブールにたつ前の最後のメールになりそうです。
8月31日に出発し、9月25日に帰国します。
(2005.08.27)