20. バンクーバーより:さらに植物論。
“いっぽんの草花が自然のままに根を張っているさまは立派で美しい。(引用)”
確かにそうです。
でも、ときには刈られるほうが植物にとって有益であることをご存知でしょうか?
りんごの木でいえば剪定です。古い枝を切り落とすことによって、新しい枝が伸びるチャンスが倍増するわけです。もし古い部分をそのままにしておくと、樹木の栄養分は古い枝を保持することに費やされて、新枝の養育までいたらないのです。
素人ほど草木を剪定することを怖がります。
伐ったらもうそれ以上生えないと思うのです。
ところが草木の潜在エネルギーはすばらしく、枝が一本切りとられたら、その分の貯蓄されたエネルギーのはけ口を創りださなければなりません。
そこで新しい枝をはやすわけです。草木が健康であれば、刈れば刈るほど新芽がでます。
新生するわけです。
人間も同じです。
人間の成長にも時々剪定が必要であると思われます。
生活がマンネリで行き詰まった場合、思い切って古い習慣を切り捨てると新しい道が開けます。古い習慣には不満があるが、それなりに慣れて心地よい。
それを捨てるのには不安がある。
しかし、それを乗り越えると新しい視点を得ることができます。
この文章を書いていたら、小学校に道徳の時間があったことを思い出しました。
あまりかびくさくならないうちにこのへんで失礼。
(2005.08.25)