3 岡山の『U夫人』に

拝啓。
先日は、いろいろと御造作をおかけして申し訳ありませんでした。
お陰さまで、段取りよく用件をこなすことができました。
有り難うございました。

所用に時間を使い、ゆっくりお話ができなかった気がいたします。
心残りでございました。
あれから十数日がたちました。
お会いした時の奥様のお話のなかの言葉がいくつか、こころに残っています。

『くさじらみ』と『くさもみじ』のことばです。
私のホームページの中からこのふたつの季語を見つけられて、この季語にまつわるお話が
おありのようでした。
ゆっくりとお伺いしたかった。奥様の俳句も拝見したかった。

「草じらみ 猫のこころは知りがたく」の拙句は、外出から戻った猫のからだに草の実が
付いていて、その実の種類や量から、猫の外出先の様子をいろいろ想像する飼い主の心情
をよみました。
猫の毛に付いて来た草の実は、いちめん種であり、こちらも流布のロマンがある。

我が家の飼い猫は鉢植えのドラセナ(観葉植物で葉が剣のように尖っている)の堅くて
ざらざらの葉をムシャムシャ食べました。三月とはいえ、庭は一面の雪で、草一本ないか
らです。猫はビタミンを欲しいのではなく、毛だまを吐き出すために食べるらしいのです。
猫はなぜ毛だまを吐き出すのかーーーー
猫の話になると、とどまることができない。
が、ここで、踏みとどまることにいたします。

舅にまつわる『くさもみじ』の記事も読んでいただき嬉しく思いました。
生前の舅を知る奥様に、読んでいただけたのは何よりの喜びです。
このページでまたお会いしたく思います。                 かしこ



                     (2000/3/31)

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