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ホームズ殿
久しぶりのホームズからのメールに、ぼくは奮い立つような昂奮を感じている。
ホームズからの内容をそのまま公開しようかとも思ったが、どこかしらに公開を渋るものを
感じてひとまず僕の見解というか感想を述べたい。
このような漠としたぼくの脳内を文章に表すというすこぶる難易度の高いチャレンジを好む。
惰眠をむさぼっているワトソンに対する、ホームズの喝入れとして受けて立とう。
まず、ホームズが航海中に図書室で知り合った女性の不思議な体験に端を発した偶然という
には余りにきわどく、まるで霊界と現世はそのまま重なっているのではということだねえ。
死んだ人間が生きている人間になにかを介して(今の場合は書物であった)意思を伝えようと
するという主旨である。ハリウッド映画のそれに類するものは、ぼくも数本は観ている。
それがホームズを通して伝えられると、、、、。
まず、ぼくはいちばん逢いたい人間があの世から逢いにはきてくれないという事実を記す。
死んだぼくの実母は逢いに来てはくれないのだよ。
霊魂もゴーストも神さえぼくは信じていない。
人間は偶然生まれて、死んでいくだけの存在である。
人道主義とか基本的人権とか有難いものであるとは思うが、戦争により虫けら扱いで死んで
いった我が友たちのことをどう考えたら良いのか。
先人の死のあがないによって甘受しているような架空の平和らしさも信じられない。
かの女性が受取った偶然にしてはあまりに
衝撃的という亡くなった人からの通信という事実は、
ぼくだってやみくもに否定はしないよ。
その女性が彼女の存在理由をひたすら求めた結果、天からの与えられた恵みであろうと解する。
遺伝子解明は近世最高の叡智であるとは思うが、遺伝子を伝えるという意味では家畜でない
人間には余り重要ではなくなるであろう。何故なら組み換えも簡単になるような遺伝子は意味が
ない。人間が人間として自分を残すことは、子を生んで遺伝子を残すことではない。
莫大な財産を受け継ぐ馬鹿な政治家の兄弟が今、日本ではトップニュースである。
鳩山一族の兄弟は莫大な遺産を違法(脱税)に政治資金に使って国民の顰蹙(ひんしゅく)を
かっている。遺伝子と財産を残しても、結局は、ダメなのだ。
残すべきは、真摯に生きる姿なのだと思う。
(2010.03.16)
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