116 また旅に出る(東南アジアの方角)

 

<また、旅に出る(1)>


親愛なるワトソンへ

真にすまないが、僕はまた旅に出かける。 
今度は東南アジアの方角に一ヶ月ほど行って来る。 
このバンクーバーの天候が思わしくないこともあるが、
それ以上に古い友人に会う義務をかんじている。

彼はインドの中南部に位置するマイソアに住んでいるが、
僕より若いにもかかわらず、健康がどうもすぐれないのだ。
 
昨年電話したときにはイタリアのローマから訪問中という娘さんが
返事した。 
彼は糖尿病で入院中だという。 
僕はとても心配したよ。 
そこで半年後に電話をしたときに、彼が元気な声で応えてくれて、
とても嬉しかったよ。 
彼はとても元気で入院していたことも忘れたようだった。 
(これは脳のほうに歳が現れているとも考えられる。)


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