この儀式は船によって多少の違いはあるが、原理は同じ。
つまり、船が困難をのりこえて赤道を横断することを、
乗客である普通人が海の神であるネプチューンの前に進みでて
その試練に耐えるというまねをする。
先ずは、船のプール際にしつらえた玉座にネプチューンが座をしめる。
(そのネプチューンといえば、サンタクロースがいつもの
赤い帽子と衣装のかわりに頭には冠をかぶり、
白いシーツをギリシャ風に身にまとったという風情である。)
玉座を囲むお供の連中といえば、蛸とか、魚とか、全て海の生物だ。
その前を乗客が一人ずつそろりそろりと通り過ぎると、海の従者が海草や
腐った魚や怪しげなものを投げつけられる。
(海草の代用として、よくスパゲッチイがつかわれる。
また色つきのジェリーや正体不明のヌルヌル、
グシャグシャした液体物など。)
そして、この鍛錬にめげず、プールの反対側まで到達すると、
ほうびに証明書とワインが一杯もらえる。
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