他にも色々と情報交換を行いましたが、
彼女の趣味はフィットネスクラブにて
体を動かす事であり、
インドア派の私とは正反対でした。
また、性格も第一印象通り快活であり、
情報交換の際も、
最初は雰囲気の良い喫茶店、
次は趣味の良いアンティークショップ、
次はショッピングモールと、
私を助手席に乗せ、
次々に会話の弾むスポットへと移動するという
フットワークの良さを披露していました。
こうしてお互いの家族構成、
大まかな身辺情報や嗜好等の情報交換を終えた後、
遅めの昼食を共に摂り、
対象との接触を終了し、
事の一部始終を上司に報告し、
この謎の任務は終了しました。
未だに、この任務の持つ意味合い、
重要性が全く理解出来ません。
余談ですが、それから数日後に、この任務に関して上司から
「今回は縁が無かったと先方から連絡があった」との、
これまた謎のメッセージを賜りました。
この通り、
先生の御期待に添える様な血湧き肉踊る武勇伝を語れる程の経験を
私は未だ持ち合わせておりませんので、
申し訳ありませんが国家の将来について
論じる事が出来る様になるには
あと十数年程お待ち頂きたく願います。
明智小四郎
|