返事が遅くなって申し訳ない。
事件が解決したことでほっと気を抜いたのがいけな かった。
館長さんが子供たち3人の訪問で多忙とおもい、お邪魔をしないようにと
心がけたのである。
人間嫌いのはずの茶太郎君が子供たちのお相手をしている写真 をみて、
なるほど彼の行動に変化が起こったことがよくわかる。
僕がお役にたてたとおもうと、とても嬉しい。
ところで、訪問中のお客様のなかには”昆虫博士”と呼ばれている方がいる
と僕は知っている。 そこで、僕の最近の経験を披露したいとおもう。
さて、蜂に悩まされたことがあるかね? ミツバチではなくジガ蜂である。
ミツバ チは花に集まるが、ジガ蜂は僕たちが食べ物を食べたり飲んでいると、
たかってくる。 肉や魚や甘いジュースが好きで、庭に用意した食卓のまわ
りを飛びまわる。 うっかり手ではらいのけようとしたら、チクリとやられる。
落ち着いて食事を楽しむことがむずかしい。
ところが最近、うまい対策法を耳にした。
つまりジガ蜂はそれぞれ縄張りがあるの で、そこが他人(他蜂)の縄張りだ
と認識すると、よってこないというのである。
そこで、茶色の紙袋をふくらませて食卓の近くに下げると、それをよその
ジガ蜂の巣 と勘違いして、5−6メートル離れたところに移動するという。
そこで早速それを 実行した。
大きな紙袋をふくらまして姫りんごの木の枝にさげた。
僕たちはいつ もその下で晩酌をする。
効果てきめん。
一、二匹のジガ蜂が飛び交うが、すぐど こかに姿をかくす。
これはしめた、とよろこんだよ。
数日後、探し物をしていて、夜に庭にある物置にはいっていった。
暗い物置の戸を あけて、電灯のスイッチをいれた。
そうしたら、おどろくなかれジガ蜂が即座に 裸電球のまわりをジンジン音を
たてながら飛び回りはじめたではないか!!
その数 はあっという間に6−7匹にも達した。
それ以上増えるまえに僕はあわてて電灯の スイッチを切った。
なんと、紙袋の出現が原因で、ジガ蜂は自分たちの巣を移動し たのである。
蜂たちにとって僕は夜の侵入者であった。
皆さんのために証拠写真をとっておいた。
(1)姫りんごの枝に下がった紙袋 (黒いものはふくろうの形をした飾り物)
(2)日中に撮ったジガ蜂の巣。直径 が15センチほどである。
つやのある銀色をしたろうそく細工のような見事なもの。
表面に2匹のジガ蜂がみえる。
日中はみな外にでかけて働いているので、数が少ない。
昆虫博士、いかがかな?
ホームズ
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