ホームズ殿
事件はまだか!!
ワトソン
こちらからは、ホットなニュースをお知らせする。
ぼくの地道な努力の甲斐があって、茶太郎がぼくの挨拶を
受け入れるようになった。
地道な努力について説明するが、彼の警戒心というよりは
“はにかみ”が問題の核心だということに気づいたぼくは、
彼の“はにかみ”と対決したというわけだよ。
気の弱い園児が園長先生にお話しできないと言うあれだよ。
具体的には、茶太郎がひとりの時には、話しかけないで
誰かとくつろいでいる時に相手の猫にはなしかけたり撫で
たりする。
相手の猫は喜んでゴロゴロ媚態を示す。
そのすきに、手元が狂った風を装って少しだけ茶太郎に
タッチする。
これを煩雑にして、次の段階は2匹を一緒に抱え込むよう
にして撫でながら話しかける。
ついには、毛に櫛を入れて貰う列に並ぶようになったんだぜ。
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